MENU : 旬の魚のカレー
料理人 黒木実
千葉県の千倉という街に、海を見晴らす幾棟かの別荘と住宅、そしてペンションや商業施設がある。当地のみで15軒を越すこれらの建築を手がけた黒木氏は、自身の別荘も千倉に構え、年に数度の食事会もそこで開いてるほどにこの街のファンでもある。「18年前に友人の別荘を千倉に設計してからこの土地での仕事が続き、この地で得た多くの友人と、素朴で温暖な海の風景がとても気に入ったんです。」というわけで、今日のメニューも海を見ながら食べると格別!という魚のカレー。自身の手による設計のオープンキッチンで手際よく料理をこなしながらも、ダイニング側との会話は途切れない。「料理は大好きだけれど、料理自体へのこだわりより、そこに生まれる新しいコミュニケーションが重要。何か作るということは、作られたものによって人と人の関係が濃密になっていって欲しい気持ちがある。建築でも料理でも、その「もの」や「空間」を介して、それぞれの会話や関係が生まれていくきっかけにしたい。」モノがあるから豊かなわけではなく、それから生まれる関係性こそが豊かさとするライフスタイル。それを実践する黒木氏の食卓の周りでは、今夜もたくさんの会話が深まっていく。
<材料>
皮付き鰹 さくぎり(約1㎏)、たまねぎ 3個、にんにく 2片、生姜 2片、トマトピューレ2/3缶、コリアンダー(生) 適量、
カレーペースト 大さじ1、GHEE(牛乳油。バターでも可)大さじ1、カレーパウダー 大さじ1、インディカ米 塩コショウ
<作り方>
1.たまねぎを細かいみじん切りにし、厚鍋にサラダ油大さじ2、3杯で焦がさぬよう強火のままでじっくり炒める
2.色がつく前ににんにく、生姜、GHEEを入れ香りが立つまで一分ほど炒め続ける
3.トマトピューレ、水400cc、カレーペースト、カレーパウダーを足し中火で10分程煮込む
4.その間に魚を皮むきのまま小骨を取って一口大に切り、塩コショウを振りフライパンで表面を焼く。この際に身を崩さないようあまり動かさないこと
5.4をカレーに加え5分ほど煮込む
6.炊き上げたインディカ米にカレーをかけ、刻んだコリアンダーを散らす
7.プレーンヨーグルト、みかんの缶詰、ピクルス、ゆで卵、らっきょ、マンゴチャツネ等、お好みのトッピングとともに食卓へ